孤独になるのは本当に一瞬だった気がする。2021年はコロナ禍真っ只中で、外出禁止を止むなくされた。人と接する機会が減らされることは交友関係が続かない、そして生まれないことに繋がり一瞬にして孤独な人間になった。このように、私はウイルスのせいにしてしまったが、孤独になってしまったのはもしかすると私自身のせいかもしれない。内気な性格のせいかもしれないし、私の性格を嫌っただれかに遠ざけられてきたのかもしれない。そんな勘繰りを始めると自分の精神は崩壊する一方だ。その中で一つ浮かんだ疑問が「自分は何故孤独になることで社会に対して引け目を感じてしまうのか」だった。社会不適合者という言葉があるが、果たして社会に溶け込めないことに引け目を感じる必要があるだろうか。そのような社会が造り上げた偏りのある構造に憤りを感じた。自分の経験を客観的に見た時に、社会のそういった構造に吸い込まれていくような恐ろしさを感じた。アイデンティティを全て捨てて自分が丸くなってゆく工程。精神の崩壊は社会が、そして今までの暮らしがつくり上げた社会に潜む悪魔による仕業だと思う。本当は独りになんてなりたくなかった。本当は私だって社会の中心で輝けるような人になりたかった。妄想の中の自分はいつも美しくある。
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